2006年 度創造工学実習
パスタブリッジ

工学部 機械システム工学科
担当者  新田勇、岩部洋育、永野裕典、福島岳寿
   創造工学実習 ―パスタブリッジ― の授業の目的
「同じ材料を使っても、構造によってどれだけ強度が変わるのかを感じてもらう」

 身近な材料であるパスタを用いて橋を作り、製作したパスタ橋の強度を競い合います。
 
パスタブリッジ



パスタという弱い材料を用いて作るパスタブリッジ・・・
しかし、構造によっては自重の何十倍もの重さに耐えることができます!




※写真はパスタブリッジの強度試験の様子を表しています

 

   パスタブリッジ製作に当たって

   ○材料パスタの強度特性

 
パスタ強度特性



パスタは曲げの方向には弱い。 しかし、引っ張りや圧縮といった方向には強い特性を持っています。



パスタブリッジを作る際には、曲げ方向に力が加わらないような、 引っ張りと圧縮の方向にのみ力がかかるような構造にする。

      ○パスタブリッジ製作に必要な道具
 
パスタ橋製作に必要な道具   パスタ接着の様子



ホットメルトガンを用いて、樹脂製のボンドを溶かして、パスタ同士を接着させます。


←左の写真
(道具一覧)
・ホットメルトガン
・パスタ
・ハサミ 定規 テープ etc.

←右の写真
実際にパスタを接着している様子

 

   パスタブリッジ製作風景
 
作業風景春   作業風景夏



今年は工学部C棟5階の製図室で作業しました。
海も見渡せる快適な作業場です。

しかし季節が夏に変わると、部屋には熱気がこもります。
工場からスポットクーラーを借りてきて作業を頑張りました



左の写真が春の作業風景
右の写真が夏の作業風景

 

   授業内容
   テーマ1 パスタクレーン製作
 
パスタクレーン 作品1    パスタクレーン 作品2



創造工学実習パスタブリッジの授業では、3つのテーマに分けて授業を進めていきました。
テーマ1では、パスタ橋を作る練習として、パスタでクレーンを作りました。
パスタで構造物を作ることに慣れることが目的です。


パスタクレーンの作品

 

パスタクレーン強度試験の様子    パスタクレーン強度試験の様子 その2

製作したパスタクレーンの先に重りを吊るして、クレーンの強度を試験します。
クレーンの腕の長さと耐えられる荷重を測定し、モーメントの大きさで勝敗を競います。



パスタクレーン強度試験の様子

 

   テーマ2 パスタブリッジ製作 橋の長さ(パスタ2本分)
 
パスタブリッジ 作品1    パスタブリッジ 荷重試験の様子



テーマ2ではいよいよパスタブリッジ製作にとりかかります。
橋の長さはパスタ2本分(約500mm)です。

このテーマではパスタブリッジを作ってみて強度試験を行い、どのように橋を強くすれば良いか見極めます。

まだ橋の線が細く、力の分散もうまく出来きません。まだまだ改良が必要です。


パスタブリッジの作品例

 

パスタブリッジ 作品2    パスタブリッジ 荷重試験の様子





 

   テーマ3 パスタブリッジ製作 橋の長さ(パスタ3本分)
 
パスタブリッジ 作品1    パスタブリッジ 作品2



テーマ3では、最後の授業で行う発表会用の橋を製作します。 発表会では2年生全員の前でパスタブリッジの強度試験を行います。
このテーマでは二人一組になりパスタブリッジを製作しました。今までの経験を生かして最高のパスタブリッジを作り上げます。 橋の長さは3本分(約750mm)です。

 

パスタブリッジコンテストの様子1    パスタブリッジコンテストの様子2

発表会では、初めに簡単に自分の作った橋を紹介して、それから強度試験に移ります。
強度試験では、いつ橋が壊れるか分からないドキドキ感があり、とても盛り上がります!



パスタブリッジ発表会の様子

 

パスタブリッジコンテストの様子3    パスタブリッジコンテストの様子4

今回の発表会では強度試験と平行して、橋の見た目も評価しました。
作る作品の美しさも重要です。
ちなみに、今年の強度試験優勝橋は40.5kgもの荷重に耐えることが出来ました。


←左の写真
パスタブリッジ芸術賞作品
←右の写真
荷重試験の優勝作品

 

 ◎授業を通しての感想


2006年 創造工学実習パスタブリッジ
来年度も創造性豊かな作品が作られ、発表会を盛り上げてくれるでしょう。

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