英文輪読第5回 5月20日


高橋 青柳 伊藤 坂井 福島
広瀬

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'高橋'訳

摩擦の様々な係数の球状圧子の場合について考えます。 図642aに示される有限要素の結果は、試験片表面上の半径応力の変化と、特定の圧子半径と荷重の条件と完全滑りμ=0から滑りなし、または、完全結合接触にいたるまでの摩擦の異なる係数に関して著者によって実施された。 比較するために、式542dと542eを使って計算された半径応力は、μ=0の有限要素の結果に沿って示される。 摩擦係数の増加により、すぐ外側の接触半径の最大半径応力の減少量に注意しなさい。 この領域の半径応力は、ヘルツの円錐割れの発生に関与する。 μの増加量による半径応力の減少が原因で、円錐割れの確率は、圧子と試験片表面間の増加した摩擦係数によって、減少されたかもしれない圧子荷重が与えられることにより生じるという結論を出すかもしれない。 図642bは試験片表面に沿った半径変位で示される。 この図において、横軸は接触円の半径を標準化する。 接触半径はそれゆえa分のr=1です。 滑り半径は、μの値ごとに上方の横軸を満たすそれぞれの線の点から簡単に決定される。 滑り半径内の表面上の点から、材質は摩擦力によって内側の移動に制約がかかるので、半径変位はとても小さい。 類似挙動は円筒パンチ圧子で見られ、図643に示されます。

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'青柳'訳

しかしながら、球状圧子・円筒パンチ圧子でのすべり半径と接触半径の関係には、ひとつの大きな違いがある。有限要素結果は、球状圧子において、接触半径に対するすべり半径の比率は荷重でなく、ほぼ直線的に摩擦係数に依存するにもかかわらず、すべり半径は圧子荷重に依存することを示している。円筒パンチ圧子においては、すべり半径は圧子荷重でなく、接触面の摩擦係数にのみ非直線的に依存する。 最後に、有限要素結果は、垂直方向の応力σzと変位uzは接触摩擦の存在に影響を受けないらしいことを記す。

7. ヘルツの破壊

7.1 緒言

脆性材料のある特定の試料の引っ張りもしくは曲げ強さは、接触荷重により発生する円錐破壊において、大幅に減少する。故に、脆性材料で円錐破壊が起こる条件は大変興味深い。球状圧子の接触で起こった円錐破壊は、最初、ヘルツにより1881年、科学論文にて報告され、ヘルツの円錐破壊の発生に圧子の種類は関係ないことが述べられている。我々は、様々な圧子に関連する接触応力場の性質を第5章で、弾性接触の式を第6章で示してきた。この章では、特定の圧子サイズと試料表面状態でヘルツの円錐破壊が起こるのに必要な荷重に影響するこれらの要因を調べる。

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'伊藤'訳


7.2 ヘルツ接触の方程式

第6章を見たとき、ヘルツは圧子荷重P、圧子半径R、接触域a、そして最大の引張応力σmax、との間での数学的関係を定式化しました。

接触半径は荷重、圧子の半径、そして試験片と圧子の両方の弾性特性、に依存することが次の式によってわかる。



ここでのkは弾性不整合率となる:




最大の引張応力は、接触円の縁に起こって、以下によって与えられます。



方程式.7.2cに方程式.7.2aを代入して以下を得ます。




接触の円の縁の近くの標本の表面の引張応力は通常ヘルツの円錐のひびの発生が原因となります。

図7.2.1に示されているように、ヘルツの円錐ひびは、一般に、円錐に発展する前にごくわずかな距離を標本に広げる始原環(標本の自由表面に垂直な)
材料のポアソン比と、そして、試験片の支持の方法や厚さにも依存した角度から成り立ちます。



7.3 アウアーバックの法則

材料の硬度への実験的研究の間、1891年にアウアーバックが様々なもろい材料において
円錐ひびを発生させるのに必要とされる力Pが以下のような圧子Rに比例していたことを発見した。

P=AR

ここでのAはアウアーバック定数と呼ばれます。

方程式7.3aは経験的結果(すなわち、この物理的原因に関して全く説明なしで実験観測に基づいている)であり
この経験結果は「アウアーバックの法則」として知られるようになりました。

方程式7.3a は代わりに接触領域aの半径に関して書くことができ、方程式.7.2aを使うことでできます:


そして、7.2dにEq.7.3aを代入すると、以下が与えられます。



もしσmaxが円錐のひびが発生したときの最大の引張応力であれば、当時のアウアーバックの法則は物質特性の引張り強度を意味しているように見えます
寸法効果は注目に値するものがある。


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'坂井'訳

7.4 Auerbach's Law and the Griffith Energy

破壊に関してのGriffithの基準は、新しい亀裂表面を形作るのに必要なエネルギや、それに伴うひずみエネルギの解放に関係する(3章を参照)。その均一な外からの応力σaは無限固体に存在している単位幅における長さ2cの欠陥の成長に求められるもので、以下の式で与えられる。





ここにγは単位面積当たりの割れ目の界面エネルギである(J/u)。 は平面ひずみの一般的な場合に含まれる。式7.4aは両端が同じ形の亀裂、長さが2cで、十分に均一応力が与えられた固体、亀裂に垂直に当たえられた応力の場所において、直接適用できる。表面の欠陥のような、長さがcである半分の亀裂にも誤差は少しはあるが、適用できるかもしれない。  そのGriffithの基準は、Irwinの応力拡大係数K1に関してより一般的に述べられる。



ここに無限固体の場合において



式7.4bの左辺はひずみ解放エネルギであり、Gという記号を用いて示されている。Griffithの基準はK1 K1cで成り立ち、ここにK1cは実験室で容易に計測できる材料特性であると考えられる。ソーダ石灰ガラスの典型的な値は0.78M? である。この値を用いて、式7.4bと7.4cはγ=3.6J/uであるソーダ石灰ガラスの破壊表面エネルギを与える、これはこの量に関して実験で決められた値と一致している。  先人たちは、Griffithの破壊基準を表面引張応力に関してのみ圧子付近の欠陥に適用していた、ヘルツの方程式に与えられているように。この方法を用いると、式7.2dと7.4aを組み合わせることによって、破損に関しての臨界状態に関して、以下の式を得る。




式7.4dによって、Pは に比例することがわかる。もしすべての試料の欠陥が等しい大きさであるなら、そのとき、Griffithのエネルギのつりあい基準によって、PはRの二乗に比例すると予測できる、Auerbachの経験則P∝Rと矛盾しているが。これの明らかな矛盾は、広く80数年間研究されていたが、二つの学説が発展してきた。欠陥の統計にもとづく説明と、エネルギのつりあいに基づく説明である。

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'福島'訳

7.5 欠陥におけるアウエルバッハの法則の統計的説明

何人かの研究者は、アウエルバッハの法則を試験片の統計的な表面欠陥の観点から説明することを計画した。大きな圧子半径に関しては、最大引張応力の領域の増加の可能性は特に大きな欠陥が荷重の減少したところで円錐亀裂の形成が生じるかもしれないことを含んでいる。したがってRの依存を減らしていくことである。血管の統計的説明の反論は、まず最初に、すべての材質はアウエルバッハの法則の線形形勢を作るのに必要な正確な欠陥分布を持っていることはほとんどない。2つ目に試験片表面の小さな部分の小さな圧子のサンプルなので、結果のばらつきはRの減少に伴って増加すると予想される。けれどもハミルトンとローソンのデータにはばらつきが示されていたが、ラナイタンとローンはこのばらつきは観察されていないと主張した。最後に欠陥の統計的説明は、もしすべての欠陥が同じ大きさなら、そのときPはRに比例すると予想した。もしグリフィスのエネルギーのつりあい基準が方程式7.4dによって与えられるなら。ラナイタンとローソンはそこにはすべての欠陥が同じ大きさの場合でも、アウエルバッハの法則が保持している欠陥の大きさの範囲が存在するということを示した。

7.6 エネルギーのつりあいにおけるアウエルバッハの法則の説明

実験結果との量的一致にもかかわらず、欠陥におけるアウエルバッハの法則の統計的な説明は完全に満足のいく考えではない。代わりのやり方は、破壊力学の原理の上で基づいているが、1968年にフランクとローンによって提案され、もっと完全な取り扱いは1984年にモーギノットとモージスによって与えられた。応力場が一様ではない場所の亀裂の場合は、フランクとローンは応力拡大係数は提案された亀裂経路の使用に沿って以前の応力場を使って計算されるだろう。

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'広瀬'訳



cは亀裂の長さで、bは亀裂経路に沿った運動の長さを示す変数である。式7,4dでまとめられたグリフィスのエネルギバランス基準の明らかな違反は円錐亀裂の長さに沿った圧力分配が一定であって、ハーツの方程式であたえられた表面応力と等しいという仮定の結果である。実際には、試料の深さに応じて引張応力は急速に減少する。だから表面の亀裂の全体の長さに沿って作用する既存の表面張力はその長さの上では一定であると考えることはできない。フランクとローンは特別なケースでの接触円の半径で始まった亀裂経路の応力拡大係数を決め、主応力場において、式7.6aを使い、試験片の内部の応力曲線σ?に従った。押し込み応力場での破壊機構の分析は、よく知られている円錐亀裂の形が先行し、今まで気づかれていない浅い輪状の亀裂が形成することを予測した。彼らはアウアーバッハの法則が発達の可能性のある輪状の亀裂よりも十分に発達した円錐亀裂の観測が関係していると提案した。

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