英文輪読第10回 7月1日


青柳 伊藤 福島 坂井 高橋
広瀬

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'青柳'訳

8.2 鋭い圧子

8.2.1 押し込み応力場

実際には、ビッカーズピラミッド圧子による押し込みは、圧子頂点の有限半径により最初弾性がある。しかしすぐに、試料物体において、荷重の増加とともに可塑性のある状態へ移行する。荷重を除去すると通常試料表面に跡が残る。ピラミッド型圧子の四角い形状が、荷重が軸対称でないことを示すにもかかわらず、弾性応力場は5章に円錐圧子で示したものに似ている。しかしながら、応力場の通常の特性は変化しない(セイント・ベナントの法則に従った押し込みからの距離の増加に関してはなおさらである)。図5.3.2への言及で、σ1は引っ張り応力であり、r=0で試料表面において最大値のとき、垂直応力σ3は圧縮、輪状応力σ2も表面で圧縮であり、押し込み下の最大張力での引っ張り応力は、圧子直下の領域に存在すると見ることが出来る。これらのタイプの押し込みでは、圧子下の可塑性の状態は、実際大変興味深い。何故なら弾性応力場への修正は、圧子荷重の増減に対する試料の亀裂の入り方に関係しているからである。

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'伊藤'訳


ピラミッド状の圧子に関連している弾塑性の押し込みの圧力場の理論解析は、検体内部の塑性変形の働きの複雑さのため、不可能でないにしても難しい。 これらの種類の押し込みでの塑性変形があらゆる弾性変形よりもたいへん大きいので、通常、塑性流動が流速問題によって影響されていると想定されている中で、試験片は剛塑性材料として反応を示すように保たれます。 マーシュは、圧子の下の試験片における塑性変形と、内力の影響を受けている球状の空洞の半径方向の拡大の間に発生するそれを比較しました。 その分析は以前ヒルによって与えられました。 最も広く受け入れられた分析処理はジョンソンのものです。彼は空洞の拡大を内部の圧力を受けた材料の圧縮不可能な半球の中心部のそれを置き換えました。いわゆる「拡張空洞」モデルです。 弾塑性応力場の分析モデルはチャン、マーシャル、エヴァンス、およびヨッフェによっても提案されています。 これらの分析は、ジョンソンの拡張空洞モデルを基に確立し、試験片の自由表面の影響を含んでいます。 チャン、マーシャル、およびエヴァンスは示しています。弾性的に消耗している材料における輪状応力の値が、対称軸上で、弾塑性の限界で最大となり、平均接地圧(pm)の約0.1-0.2倍あることを、Pmと同じ値の荷重をかけられた球状圧子と同等な弾性接触の平均接地圧(pm)の数10倍となることを。 この結果は、両方の(軸対称)の円錐と球体の両方の分析によって得られました。

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'福島'訳

上記に述べられた解析モデルは先の尖った圧子で無限の半空間の軸対象荷重で取り扱っている。最も利用しやすい方法はヨップのモデルで接触円の半径に等しい半径の半球塑性域外の応力分布で与えられています。(図8.2.1)
図8.2.1に示すように座標形を持ち、応力は以下により与えられます。











ここでPは圧子荷重でありBは塑性域の範囲で特徴付けられ一定である。角度の大きい圧子下の多孔質材質においてBは小さい。ヨフは70度の円錐半角でν=0.26のソーダ石灰ガラスにおいてB=0.06Pma3であると決めた。(Pmは平均接触圧力で、接触円の半径である)。方程式8.2.1aから8.2.1dにBのこの値を代入し、平均接触圧力Pmと接触半径aを標準化して私たちは次のことを得ました。











方程式8.2.1aから8.2.1hは弾性ブジネスク場(これらの式の第1項は1/r2に依存関係)、ブリスター場(第2項は1/r3に依存)の追加により得られた。 ヨフは自由表面の試験片を説明した表面力を持った圧力(9章で議論されている拡大空洞モデルで使われているのに似ている)の中心対象の結合によりこのブリスター場は得られた。

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'坂井'訳

CookとPharrは1990年にその分野での再検討のなかで、押し込みパラメータと材料特性に関して媒介変数Bを表現しました。彼らは、Bは以下の式から見つけることができると示しています。



Fと、緻密化因数、それは緻密化によって収容される体積が0と試料材料の緻密化がおこらない1から変化する、とHをもちいて、Hは、硬さの値で以下で定義される。



ここで、aは接触円の半径である。式8.2.1.jを8.2.1.iに挿入することで、以下の式が得られる。



図8.2.3は式8.2.1eから8.2.1hを計算された応力を示している。これらの応力の重要性は、一般的に、名目上脆性材料で観察された亀裂の異なった種類は、応力場の異なった構成要素の行動の結果である。たとえば、表面リング状亀裂は半径方向(θ=π/2)引張応力σrによって生成される。ピラミッド形の押し込み角から広がる亀裂は、(θ=π/2)の周方向応力σθの結果である。押し込みにおいて、2等分する亀裂は、(θ=0) 半径方向応力σrから対称な側面亀裂軸に沿った外向き(θ=0) σθ応力から起こる。さらに、これらの亀裂システムの詳細は8.2.2の説の中で書いている。

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'高橋'訳

ヨフィーは、表面のσr=−0.42とσφ=0.12pm圧子下の軸のσr=0.72pmとσfσφ=−0.06pmの除荷のあとに残留応力の定性的説明を提示した。 クックとファーは除荷したうえで、ブリスター場と関連づけられたパラメータBはPmaxに相当する最大値に定められたと主張する。 r=amaxで、その応力は今、比率p/pmaxと材料特性f、E、Hに依存してきている。 結果fE/Hの小さい値に対して円環亀裂は除荷している間に予想されるが、大きい値に対して円環亀裂は荷重が加わっている間に形成されるだろう、ということがわかった。 クックとファーはfE/Hの異なる値に対する荷重が加わっているのと除荷の両方に対してr=amaxにおける最大応力の詳細を提案する。 この部分における目的に対してその応力の複雑な性質と、材料パラメータへのそれらの依存を認識することのみ必要である。

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'広瀬'訳

押し込み破壊
ピラミッド状の圧子を持つ脆性材料での破壊は負荷、除荷作用が働く間で起こる。 負荷が働く上では、引張応力は材料試料内で増加する、塑性領域の半径の増加に従って 除荷作用が働くときは、付加応力が生じる、塑性領域の外の弾性的に引っ張られた材料が原形に戻ろうと試みるにつれ、しかしそれは塑性領域によって構成された永久歪みによって妨げられる。 しかしながら、亀裂の本質は試験条件に依存します、そして、試験片で形成される亀裂の数と位置での大きい変化は、圧子の形、負荷速度、および環境の小さい方の変化だけで起こる。 それらはビッカーズの押し込み亀裂に関する論文の大部分に存在する、その他の形の圧子は1970年の初めから1980年の終わりごろまで広がる。 1990年にクックとファーによって与えられた場のレビューはこの期間で行われた仕事の詳細をまとめます。

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