第12回英文輪読11月12日

'青山'訳

付録A:押し込み硬さ - 測定と意味。 「硬度」は、トライボロジーでしばしば遭遇する機械的特性であり、それが測定され、定量化される様々な方法に精通していることが有用である。押し込み誘起塑性流動の理論的基礎は2.5.2節で論じられている。

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'岸'訳

硬さの計測のほとんどの方法は、押し込みに基づいており、わかっている荷重で表面に輪郭がはっきりした形の圧子を押し付けることに関係する。それらの方法は、硬さを荷重を取り去った後のサンプルの表面に残っているくぼみの面積の測定から推定する方法か、押し込み深さに基づくものとに分類される。

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'金籐'訳

ビッカーズ硬さ試験は、1922年に初めて記述され、依然として最も広く採用される試験方法の一つである。圧子は図A.1(a)に示しているように、正方形に模られたピラミッド型のダイヤモンドであり、対向面との間に136°の角度がついている。荷重Wが圧子に付加され、その後、取り除かれ、そこで出来た表面の押し込み跡を光学顕微鏡検査で測定する。表面の押し込み跡は正方形状であり、図A.1(b)に示す。正方形の対角線の平均長をdととると、ビッカーズ硬さHVは次のように定義される。 HV=1.854W/d^2 (A.1) 係数1.854はビッカーズ硬さが押し込み荷重Wを圧子のピラミッド型の表面積で割ったものとして定義される為に生じる(投影された面積でなければ、係数2.0となる)。

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'笹原'訳

正しい単位が方程式A.1で使われることを確実とすることは重要である。ビッカーズ硬さは1mm2あたりの力(kgf)を単位につかい、垂直加重Wは単位をkgfに直さなければならないし(1kgf=9.81N)対角線長さdは単位をmmに直さなければならない. ISO標準形式は[kgf /mm^2]で硬さを述べることになっているが、この単位(ビッカーズ硬さ)を表す記号[kgf/mm^2]なしで、アルファベットのHVの後ろに垂直加重Wをkgfで表す数字をつける. たとえば,125 HV 5はビッカーズ硬さ125kgf/mm^2で加えた荷重は5kgfであることを意味する. 100HVの硬さは981MN/mm^2または981MPaの試験圧力(ピラミッド状のエリアに荷重が分けられた)に一致する. ビッカーズ硬さの代表的な値はアルミニウムが50から150HV エンジニアセラミックスは1000から3000HVである.

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'佐藤'訳

ビッカースの測定は、数グラムの力から数十キロの力まで、幅広い負荷で行うことができます。従来、W> 5kgfの測定は単に「ビッカース硬さ」と呼ばれ、0.2kgf

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'鈴木(翔'訳

他の形の圧子を用いてビッカーズ試験に似た方法で硬さを測定することができる。 最も一般的な試験は、ひし形底面のダイアモンドピラミッドを用いて、図A.1(c)に見られる長い対角線が短い対角線の7.114倍の長さである平面視がひし形のくぼみができるヌープ試験と、球状の圧子を用いて、円形のくぼみができるブリネル試験がある。

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'田村'訳

ビッカーズ法は表面積に基づく、対照的に、ヌープ硬さHKは押し込みの投影面積にわたる平均圧力として定義して与えられた。 Wは付加荷重、dは押し込みの長い対角線の長さ。標準的なヌープ硬さを表す方法はビッカーズの場合と同じでkg/mm^2の値を与え、単位は含まない。次にHKの文字でその次にkgf単位の荷重で表す。例えば550HK0.2

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'松井'訳

 とても硬い材料にとって,ヌープ法はビッカーズ試験以上に一つの有利な点を持つ.それは圧痕が小さくなることである.一つの対角線はもう一つの対角線よりもとても長いことで,少なくとも圧痕の一つの大きさはより正確に測ることができる.ヌープ圧歯は材料の異方性を調べるのによく使われ,表面内の圧痕の方向性を変化させるという一連の試験を行う.同様に薄いシートやコーティングの硬さ測定により適している.同じ荷重でも,ヌープ圧歯によってできた圧痕はビッカーズ法でできたものよりも浅い.また,サンプル表面下において塑性変形の領域にはそう深く及ばない.一般的な規則によれば,サンプルを通る塑性帯の貫通によっておこるエラーを避けるために,圧痕の深さは少なくともシートの厚さの10分の1にすべきである.ビッカーズ圧痕の深さは対角線の長さの7分の1であるが,ヌープ形状ではその深さは長い対角線の30分の1である.

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'山田'訳

標準的なブリネル圧子は超硬合金(WC-Co)球で直径10mmだがより小さい球も使用することができる。大きな圧子は高荷重を必要とし、ブリネルテストは300kgf(29.4KN)までの荷重を必要とする。ブリネル硬度HBは球と同じジオメトリを持つと仮定して圧痕を曲面の面積で割ったものとして定義される。ここでDは球の直径でdは平面で測定した圧の直径である。ブリネル硬は記号なしのkgf mm-2の値として記載され、記号HBW(タングステンカーバイド圧子を表す)球直径(mm)、荷重(kgf)が続く。例えば350HBW 10/3000は直径10mmのWC-Coボールおよび3000kgfの荷重で測定した硬度350kgf/mm-2を示す。          

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'鈴木(風'訳

A.2 圧痕の深さを元にした方法 面積に基づいた方法はすべて,圧子が除かれたあとに残る圧痕の大きさが要求される. 深さが元になる方法では,対照的に,硬さは表面に圧子が静止している間につくられる(圧痕を)測定して得られる. ロックウェル硬さ試験法(1914年発表)は,高い荷重と面積に基づく方法とことなる特徴を含み,上記のそれ(とはことなり)オペレーターの光学顕微鏡による圧痕の測定には熟練を要しない. とても小さな荷重のもとでは,それはナノインデンテーション領域に属し,その圧痕は非常に小さくなり,精密光学測定による,また深さ測定法は広く使われる.

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