第03回英文輪読04月16日

'青山'訳

図4.5に示すように、安定して荷重を受けて回るジャーナル軸受は、それ自身で巻きつけられているティルテッドパッドスライダーと同様に容易にイメージすることができる。レイノルズ方程式の解はティルテッドパッドベアリングよりも複雑であるが、負荷容量の方程式の形は驚くほどでもないが類似している。ジャーナル軸受にかかる単位幅当たりの荷重は、hを軸受内の平均膜厚(半径方向すきま)、Rをジャーナル半径、Uを周速度とするとW=SηU(R^2/h^2)によって与えられる。Sはゾンマーフェルト数といい無次元数であり、それは軸受の幅と直径の比とハウジング内のシャフトの偏心によって決定される。シャフトがハウジング内で同心であれば、収束膜は形成されず、軸受に荷重が明確にかかることはない。すなわちこれらの条件下ではS=0である。レイノルズ方程式の数値解法を使ってSの値を軸偏心と軸受の幅から求めることができる。一般的な設計ではh1/h0=4(図4.5参照)であり、直径に等しい幅を有する軸受では、Sは約2となる。同じ条件下で無限に幅のある軸受の場合、S≒7である。偏心h1/h0が増加するにつれて、Sは大きくなり、軸受の負荷容量は大きくなる。許容できるh1/h0の最大値はジャーナルおよびハウジングの粗さに依存する。薄すぎる潤滑油によって粗い接触が発生し、摩擦が増加し、摩耗が速くなり、軸受はもはや効率的ではない。

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'岸'訳

ジャーナル軸受けの摩擦力もまた予測される。ジャーナル軸受けの周囲に作用する単位幅あたりの総接線力Fは、式4.10によって無限に広範囲のベアリングに対してかなり良好な近似値が与えられる。摩擦係数の値は、式4.14によって近似値が与えられる。この単純な式は、μの有用な見積もりを与えるけれども、シャフトとハウジングがほぼ同心であるときにもっとも正確である。ベアリングがより偏心していくと、μは式4.11で与えられるあたいよりも高くなる。この式から、うまく設計された流体力学的ジャーナル軸受けの摩擦係数は、とても低い値になる、一般的にほぼ同じ値のクリアランス比(r/H)に対して0.001まで低下することが明らかである。

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'金籐'訳

ベアリング上の荷重が減少するか、または回転速度が上昇すると、離心率とゾンマーフェルト数Sは減少し、摩擦係数の上昇を招く。一方、荷重が増加するか、または回転速度が減少した場合、Sと離心率h1/h0は上昇する。オイルフィルム上の局所的圧力が上昇すると、最終的に式4.4において粘度の顕著な上昇を招く。シャフトの弾性変形と(機械の)覆いも重要であり、フィルムの厚さが減少すると、二表面間の凹凸部の接触がより起こりやすくなる。それらすべての要因が、荷重が非常に高い場合や滑り速度が非常に小さい場合における摩擦係数の増加に貢献する。

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'笹原'訳

実験で観測される振る舞いは図4.6に示される。この図は摩擦係数とηU/Wの結果を関係付けるストライベック曲線を示す。ηU/Wの値が非常に小さいとき、μが上昇し上を指し示す。そのシステムは次節で議論される弾性流体潤滑として知られるようになる。

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'佐藤'訳

私達はこれまで、2つの面が互いに滑るときに発生するウェッジまたは連行流に関連する流体力学的効果を考慮してきた。しかし、いくつかの重要な実際の用途では表面は垂直方向にかなりの相対運動を持つ。このタイプの動きはスクイズフィルム潤滑をもたらすが,それは様々な垂直荷重にさらされるパッドまたはジャーナル軸受で起こる.内燃機関のクランクシャフト上の大端部軸受の潤滑は,ピストン上の変動する力によって大きな周期的荷重を受けるが,ウェッジ流れの影響よりもむしろスクイズフィルム現象によって非常に大きく制御される.

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'鈴木(翔'訳

図4.7に示された単純な形状は、スクイーズ膜の動きによってレイノルズ式の次の形を導く。Vは表面が接近したときの速度であり、x*は最小圧力の位置である(つまり、dp/dx=0の点である)。 この方程式はスクイーズ膜によって分離された無限に広がる面にかかる単位幅あたりの通常荷重Wを導出するための式を得るために適切な境界条件で積分することができる。 式4.7との比較は、スクイーズ膜によって支持されている通常荷重は1/h^3に伴って変化し、一方でウェッジの摺動は1/h0^2に伴って変化することを明らかにしている。 それゆえ、表面が接近したときの平均速度Vは、スクイーズ膜の影響がティルテッドパッドベアリングにおいて重要になるための滑り速度Uのわずか約h0/L倍である必要がある。 類似の結論がジャーナルベアリングの場合に適用される。 しかし、多くの場合において、1つの影響が著しい。 一般的なレイノルズ式は、スクイーズ膜の力と両方の楔を考慮していて、解くことが困難である。そして多くの実際の場合において、その問題は1つの影響やその他の影響を無視することによって簡単化することができる。

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'田村'訳

流体膜軸受の潤滑剤としてガスを使用することが上記で言及された。ガスベアリングは、潤滑油ベアリングに比べて高速でいくつかの利点があります。それらは非常に低い摩擦を提供し、非常に広い温度範囲にわたって作動することができる。しかし、潤滑油の厚さは油潤滑ベアリングの厚さよりも小さくなる傾向があるので、製造公差と表面仕上げはかなり正確でなければならない。ガス軸受の挙動を解析するために使用されるレイノルズ方程式の形式は、ガスの圧縮率を考慮しなければならない。読者は、さらなる議論のために、潤滑およびベアリング設計に関する専門テキストを参照する。

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'松井'訳

 一定荷重下をまわる,潤滑油のささった流体ベアリング内の平均圧力(垂直加重/面積)はだいだい2MPaより小さい.しかし,瞬間的に荷重のかかった内燃機関のような装置では,圧力が一時的に最大50MPaまでに達することがある.あわせて油膜内の局所最大値はさらに5倍高い.ガスベアリングはより低い圧力で動き,その圧力はだいたい100KPaにあがる.流体潤滑ベアリングが作られる材料を慎重に選ばなければならない.この局面は9章で述べる.

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'山田'訳

任意の線または点接触を含む接触面が共形(即ち非適合)である場合、接触領域における局所的な圧力は一般に流体潤滑において遭遇する圧力よりもずっと高い。共形的な幾何学の例を図4.8に示す。         

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'鈴木(風'訳

歯車の歯やカムとカムフォロア,玉軸受における玉とレールの間の接触などは,すべて微小領域で集中した接触を含む.鋼の部品の間では,局所圧力は一般的に数GPaにわたる.その条件のもとでは,弾性変形する軸受面上で潤滑剤の粘度に従って圧力に対して重要な役割を演じる.潤滑においてこれらは弾性流体力学によって知られる.(しばしば略してEHLという)

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