第10回英文輪読
'アルデル'訳
これらの急速に繰り返される爆発(4から8回毎秒)により、火炎温度の約3000度が得られ、また溶融した液滴を800メートル毎秒まで加速させる。そのような高速では、液滴は緻密なコーティングを形成し、基板上に、気孔率レベルは0.5から1%まで低くなる。プラズマ溶射法は広く使用されている。一般的なプラズマ溶射銃のデザインは概略的に示される、図8.11に。プラズマは不活性ガス内に形成される(通常はアルゴンに少量の水素またはヘリウムを加えたもの)高エネルギーの電気アークによって(通常40kW)。コーティング材料はプラズマに微細な粉末として供給され、そこで溶融する。非常に高いプラズマの温度のため(15000度、アルゴンで)、幅広いコーティング材料を溶射することができるようになる。
'清野'訳
緻密で強力なコーティングが小判のトライボロジー特性を高めるために,コーティングはしっかりと基板に付着していなければならず,基板から剥がれることなくコーティング内で摩耗が起こる必要がある.このため,コーティング前の適切な表面処理は非常に重要である.溶接でのコーティングの接着メカニズム金属工学的であるが,プラズマ溶射コーティングにおいては機械的かみ合わせに依存する.溶射前の洗浄や粗面化(例えば粒子噴射による)などの表面処理は特に重要である.十分な応力がかかる場合,強力な界面結合でさえ崩壊する可能性があり,そのような応力の重大な原因は析出温度から冷却されるときのコーティングと基板の間の熱収縮の差である.
'馬場'訳
ほとんどの基板に容易に結合するモリブデン粉末も使用されている。いくつかの溶射プロセスでは、粉末の組成は混合によって溶射中に徐々に変化させることができる。それによって、基板の表面から離れた皮膜中のボンドコート材料の濃度を着実に減少させながら、段階的な組成の皮膜を製造することができる。 8.3.3気相プロセス 気相から皮膜が形成される方法は、化学蒸着(CVD)と物理蒸着(PVD)と呼ばれる2つのグループに分けることができる。これら2つのグループを順に検討する。
'吉田'訳
フレーム溶射によって塗布された金属コーティングの気孔率は溶射後に表面を加熱して、(例えば、オキシアセチレン炎で、または高周波誘導によって)コーティングを溶融して固めることで低減できる。このようなスプレーヒューズプロセスは最終気孔率を効果的にゼロにし、コーティングと基板間の良好な冶金学的結合を実現できるが、溶融プロセス中の基板表面温度は高くなる。この点で、上記の溶接方法と似ている。熱エネルギーと運動エネルギーが燃焼から得られ、低気孔率の良い接着コーティングを与えるコーティングのもう一つの方法は、デトネーションガン、あるいはDガンプロセスである。この独自の方法では、粉末のコーティング材料がオキシアセチレンガス混合物のパルス爆発が行われるチューブに供給される。
'秋澤'訳
高温ガスの急速な膨張により溶滴が250〜500m/sに加速され、高い溶解温度と高い運動エネルギーの組み合わせにより、フレーム溶射によってつくられるものよりも低い気孔率のコーティングにつながる。キャリアガスは不活性であるため、金属コーティングの材料の酸化もそれほど顕著ではない。しかしながら、プラズマ溶射は通常空気中で行われ、ガスの閉じ込めは依然としていくらかの多孔性を引き起こす。:レベルは通常1〜10%で、高いレベルでは高融点のセラミック材料に関連している。低い気孔率が達成された。最近開発された真空プラズマスプレー(または低圧プラズマスプレー)プロセスによって、気孔率を低くすることが出来る。そしてこのプロセスでは溶射は部分真空で行われる。非常に低い気孔率とそれに相応して強く、より硬いコーティングが得られる。
'福島'訳
このセクションで二番目のグループとして検討する溶射工程では、溶接法の多くの制限が取り除かれる。ここでは、コーティング材料の融解した液滴の温度は基盤の温度よりはるかに高い。熱伝達率が溶接よりはるかに低く、液滴は表面に衝突すると急速に凝固するため、基盤の温度は通常200℃未満のままである。これらの方法によって高融点金属やセラミックにコーティングを施すことが出来るだけでなく、利用可能な基盤材料の選択肢が表面硬化よりもはるかに拡がる。溶射では二つの熱源が利用できる。ガス燃料の燃焼(フレーム溶射やデトネーションガン工程など)や放電(電気アーク溶射工程やプラズマ溶射など)。
'最上谷'訳
電気アーク溶射プロセスは原則的によく似ている。アークは4000℃以上の局所温度を与えるワイヤ電極の間に打ち込まれる。そして、ガスの噴流(通常空気)は、ワイヤ材料の溶滴を基盤に与することに用いられる。 これらの全ての溶射プロセスは、空気中で行われる。重要な空気の閉じ込めは、堆積の間に起こる。そしてそれは、最終コーティングの気孔につながる。 溶滴の酸化は必然的に金属溶射で起こる。 潤滑滑りにおけるいくつかのトライボロジーアプリケーションでは、制御された気孔は、潤滑の有益な局所的貯蔵を提供することができるが、コーティング中の気孔レベルは、機械的強度を低下させ、20%まで高くなるかもしれない。
'兼田'訳
大気中や真空中でのプラズマ溶射によってつくられたアルミナ被膜の微細構造を図8.12に示す:気孔率の相違は明白である。熱溶射工程は金属やサーメットを含む幅広い材料で被膜を施すことができる;より高い温度と運動エネルギーを伴う爆発溶射やプラズマ溶射によって、酸化物系の耐火セラミック材にも施すことができる。それぞれの場合において被膜の性質は加工状態に強く依存する。2つの最も重要な考慮すべき点として、被膜の強度と基材との結合の完全性が挙げられる。完全な混合と表面に衝突する溶滴間の低気孔率に強固な被膜は関連する。
'廣川'訳
化学蒸着には、熱有機化学反応が含まれる。加熱された基板の表面での。試薬はガス上で供給される。これらの反応は、基板材料自体を侵食する可能性があるがそうでない場合がよくある。CVDコーティングプロセスは、温度を採用されるが。通常600〜1100度の範囲の。以下で説明するように。プロセスの開発に努力されている。より低い温度で動作する。これらの温度では、大きな熱影響が発生する可能性がある。基板材料に。例えば鋼はオーステナイト相領域に加熱されることが多くそして、コーティングプロセスの後に適切な熱処理を行って、基材の特性を最適化する必要がある。
'今野'訳
私たちが見てきたように、多孔性は被膜工程の性質によって様々な範囲で決まり、いくつかの方法(特に、スプレーヒューズやデトネーションガン、真空プラズマ溶射工程)は他より少ない多孔性で被膜を作り出すことができる。微細構造の被膜の効果もまた著しい。例えば、真空プラズマ溶射で蒸着された純アルミナ被膜は、10回に及ぶ空気中でプラズマ溶射された同成分の被膜の固体粒子浸食(シリカ浸食)によって耐摩耗性を示した。この差は主として、2つの方法によって作られた被膜の間の多孔性の違いに帰する(図8.12参照)。
'本田'訳
フレーム溶射では、コーディング材料はワイヤーまたは粉末として火炎に供給されます。通常はオキシアセチレンですが、プロパンまたは水素が燃料として使用されることもあります。図8,10はワイヤー供給式溶射用トーチの動作原理を示しています。この設計ではガブの空気供給を使用して形成された溶滴のかそくを強化します。火炎温度は3000℃程度です溶滴は2000℃を超えて加熱され、約100m/sで母材に衝突します。金属ワイヤーは簡単に溶射できます。セラミック剤のロッドおよびセラミックまたはサーメットの粉末を含む可燃性チューブも使用できます。フレーム溶射ガンの他の設計では、材料は粉末の形で直接火炎に供給されます。
'高内'訳
この発生源からの残留応力は多くのセラミックコーティングの使用可能な厚さを0.2〜0.5mmに制限する。金属上の金属コーティングの場合、膨張係数の差は通常は小さく、厚いコーティング(数mmまで)は溶射法で簡単に堆積できる。一部の溶射コーティング材(特にセラミック)の界面接着を改善するためにボンドコートがよく使われる。これらは中間の強接着性のコーティングであり、最終的な溶射コーティングに強力な機械的キーを提供する。ニッケルアルミニウムの粉末は、溶射でボンドコートを形成するためによく使われる。溶射プロセスで粒子が加熱されるときに発生する発熱反応により、粒子の温度がさらに上昇し、良好な結合が保証される。