第07回英文輪読
'アルデル'訳
浸炭及び浸炭窒化は例である。2番目のタイプのプロセスでは、化学反応が発生し、拡散原子と基板の構成要素の間で、新しい化合物の明確な層が形成され、表面に。このようなプロセスの例は、窒化、浸炭窒化、ホウ素化及びクロム化によって提供される。最終結果では、これらのプロセスはセクション8.3で説明したコーティングプロセスと似ているが、明確に区別できる点が表面層にある。それは基板とは異なる組成でありながら、基板材料との化学反応によって表面層が形成される。このため、表面層と母材の間のインタフェースは多くの場合、より拡散し、強度も高くなる、外部に塗布されたコーティングよりも。
'清野'訳
非常に暑い浸炭層を得るために時折行われる固体浸炭では,部品は木炭及び浸炭剤(通常は炭酸バリウム)を含む粒状媒体と一緒に密閉された箱に詰められ,加熱される.浸炭は従来のガス浸炭と同様に炭素,並びに箱内に残った酸素から形成される一酸化炭素の活動により起こる.鉄における炭素の拡散は熱運動によるものなので,高温で拡散は非常に激しくなる.溶鉱炉の設計や加熱時間による制限があるにも関わらず,ガス浸炭の温度は十分な短時間のうちに1000℃まで上昇する.2つのより最新のプロセスも約1050℃の高温下で行われる.それは,真空浸炭とプラズマ浸炭である.
'馬場'訳
図8.7は、従来のガス法、2種類の異なるガス圧の真空法、プラズマ法によってほぼ同じ時間浸炭された低炭素鋼の硬さプロファイルを示している。低温ガス法が他の方法と同等の深さの硬化を得るためには、浸炭時間を大幅に長くする必要があることがわかる。浸炭窒化法は、低炭素鋼(<<0.25%C)中のオーステナイトに炭素と窒素を同時に拡散させる浸炭と非常によく似たプロセスである。このプロセスは、通常800〜900℃で行われ、0.05〜0.75mmの浸炭層深さを作る(図8.2)。硬質層での最終的な窒素濃度は0.5〜0.8%で、それに伴う炭素濃度は浸炭で達成されたものと同様である。
'吉田'訳
一方で、表面の組成が局所的に変更される方法は、基板のそれらとは完全に異なる微細構造および関連する機械的特性を生み出すことができる。以下に示すように、表面合金化または粒子注入に関連するレーザ溶接も、この目的に使用できるが、組成変更のほとんどのプロセスは固体状態で行われる。熱的に強化された拡散による原子輸送が、表面改質につながる2つのクラスの固体状態プロセスを特定できる。どちらも熱化学プロセスと呼ぶことができる。最初のクラスでは、小さな原子が表面に拡散すると、基板材料に侵入型固溶体が形成され、時には、非常に微細な析出物として化合物が形成される。ただし、変更された領域は化学的にバルクと同様のままである。
'秋澤'訳
浸炭と浸炭窒化 鋼の表面硬化に最も広く使用される熱効果プロセスは浸炭であり、時に表面硬化と呼ばれる。炭素濃度が高められた表面領域や表面状態を生成するために、浸炭は表面から鋼への原子状炭素の拡散を伴う。通常深さは数ミリメートルまでである(図8.2参照)。このプロセスは、初期炭素含有量が低く通常0.15〜0.2%Cの普通炭素または低合金鋼が使われる。そしてそのプロセスは焼入れしたままの状態でも強靱であるコアを与える。浸炭は通常900℃またはそれ以上の温度でオーステナイト相の領域で行われる。これらの温度ではオーステナイトの炭素の拡散は急速である。表面層の炭素濃度は浸炭により0.7〜0.9%に向上し、最大約900HVの硬度を生成する(図8.4参照)
'福島'訳
レーザ及び電子ビームによる表面溶解では変態硬化よりも高い電力密度が採用される。電力や工程時間の調節によって、温度プロファイルを制御する事ができ、それによって今度は電力入力が止まると冷却速度が決まる。単純な溶解は組成に変化を与えないが、急速凝固によって引き起こされる微細構造の微細化は一般的にバルクの硬度と比べ処理された表面の硬度をかなり向上させる。変態硬化とは対照的に、この方法は鉄合金と非鉄合金の両方に適用でき、潜在的に非金属にも適用できる。トライボロジーの適用における微細構造の微細化の効果は、硬度の単純な向上を超えて拡大する可能性がある。例えば、鋳造アルミニウムシリコン合金のレーザ表面溶解は摩耗のメカニズムが変化するまで脆いシリコン相の大きさを小さくすることが出来る。
'最上谷'訳
鋳鉄は表面融解に良く反応し、従来のチルキャスティングで形成されたものと同じ微細な組織を形成する。 TIG融解プロセスはクランクシャフトやカムシャフト、カムフォロアの摩耗面に広く適用される。そして、強靭なコア材と組み合わせることによって非常に硬い表面を可能にする。 また、レーザー法や電子ビーム法を用いることもできる。 パーライトグレー鋳鉄の乾式摺動摩耗抵抗の代表的な改善は図8.6で説明されている。8.2.3 熱化学プロセス 変態硬化と表面溶融(合金化なしに)によって達成できる表面微細構造の範囲は、出発材料の組織によって制限されている。したがって、達成できる特性は制限されている。
'兼田'訳
他の方法でそれがゆっくりと冷却されている間、いくつかの方法では、浸炭処理後すぐに急冷され、その後、軽く焼戻しマルテンサイトの硬化層を生成するために、最終的な熱処理の前に、柔らかい状態で最終的な寸法に加工することができる。焼き入れのメカニズムを与えるマルテンサイト変態を浸炭するすべての方法は、格子体積の変化に関係するため部品のひずみも引き起こす。この歪みは、慎重に取り組むことによって減らすことができるが、それは完全に排除することはできない。従って、浸炭の後の寸法公差はフェライト相領域内で行われる表面加工の後のものよりも低くなる。
'廣川'訳
窒素の効果は、表面層の硬化性を高めることである。したがって、水焼き入れよりも油焼き入れを使用して。急冷割れのリスクを低減できる。窒素はまた、耐性を高める。形成されたマルテンサイトの焼き戻しに対する。一般に、浸炭窒化によって硬化された鋼は、すべり摩耗に対する体制が高い。同じ高度に浸炭された鋼よりも。浸炭窒化には、一般に2つの方法が使用される。気相法と溶融塩処理。ガス浸炭窒化はガス浸炭と非常に似ており、そしてアンモニアを加えるだけで達成できる。浸炭に使用するガス混合物に。塩浴浸炭窒化、ときどき誤解を招く液体浸炭と呼ばれる成分を浸すことを含む。シアン化ナトリウム(通常、シアン化ナトリウム45%、炭酸ナトリウム40%、塩化ナトリウム15%)を含む溶融塩浴に880度で。処理時間は通常1時間で部品は直接急冷できる。ソルトバスから。
'今野'訳
その工程は、カム従動節やギヤ,カムシャフトといった回転シャフトや軸受の構成成分に幅広く使われる。さらに、高表面硬度やその結果として起きた摩擦学的な関心事である耐摩耗性に及ぶ。マルテンサイトの変態は、大いに増加した疲労寿命を与える表面に圧縮残留応力を生み出す。 焼き入れの深さや硬度は時間や温度,浸炭の間の表面の炭素活量に依存し、これらは使用される工程に、順番に依存する。ガス浸炭は共通の方法である。慣例上、構成成分は一酸化炭素や水素,窒素の空気の中で〜900℃で熱せられる。最近の開発ではメタノールと窒素の混合気体を使う。
'本田'訳
図8.5は過共晶アルミニウムシリコン合金の微細構造を示しています。表面溶解前後の一次シリコン粒子のサイズは60μmより大きいものから5μmより小さいものに減少し、主要硬度は80HVから160HVに増加しました。より重要なことは、処理された表面の滑り摩耗のメカニズムは主に塑性変形によることです。一方で未処理の表面は大きなシリコン粒子に広範囲の硬度を示し、はるかに高い摩耗率に関連していました。低炭素鋼 は表面溶融処理に適していません。軟質のδフェライトが形成され、焼入れされた表面層に保持されるためです。しかし、炭素含有量0.4%から0.9%では処理された領域はマルテンサイトと残留オーステナイトで構成されます。これは熱処理することで硬化でき、このプロセスは大きな利点があります。
'高内'訳
真空浸炭では、構成要素は適度の真空で加熱され、次にメタンまたはプロパンが低圧で炉に入れられる。高温鋼の表面でのガスの反応が炭素源を提供する。炭素で表面を飽和させた後、高温の真空下でさらに時間をかけて、表面を内部に拡散させる。プラズマ浸炭では低圧でのメタンのグロー放電を使用して、負の電位に保持されている高温の基盤の表面に炭素を堆積させる。真空プロセスと同様に、浸炭期間が短い後に拡散期間が長くなる。真空浸炭とプラズマ浸炭はどちらもエネルギー効率の高いプロセスであり、プロセス温度が高いため、同じ期間の低温法よりもはるかに深い表面硬化が得られる。