第13回英文輪読07月20日

'飯詰'訳

 十分な一致はたいてい式3.27の予測とポリマーの転がり摩擦力の実験に基づく測定の間で発見される。図3.30はある温度範囲でのPTEEの上で鋼球を転がした結果を示している。独立した実験で測定されたFdefとαE^((-1)/3)の相関は良いものである;それぞれの曲線のピークはポリマー分子の特別なエネルギー吸収運動によるものである。同様な負荷速度への依存(例えば転がりやすべりの速度)も見られる。

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'伊藤'訳

 滑らかなポリマー表面が比較的滑らかな剛性の対向面と摺動し、摩擦に対する変形の寄与が無視できる場合、観察された摩擦力は主に2つの表面間の凝着に由来し、凝着成分と同様に分析することができる。 金属の摩擦(3.4節)。しかしながら、分析は、典型的な工学的表面に対するポリマーの接触がプラスチックよりも主に弾性である点で異なる。

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'佐藤'訳

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'竹島'訳

 しかしながら、荷重が増加する場合(図3.31)、または表面が滑らかで磨かれている場合(図3.31)、摩擦係数は荷重が増加するにつれて低下することが分かる。 これらの条件下では、摩擦力は実際の接触面積に比例するが、その面積はもはや垂直荷重に比例しない。

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'津守'訳

 高荷重またはとても滑らかな表面上の場合、シリンダー間での接触点における弾性接触は非常に大きく、接触表面上の個々の突起は「平坦」になり、その状況は単一の巨大な突起の接触に近似する。私達は2.5.1節で、接触面積A上での単一の球状の突起の弾性変形が2/3の力に比例する荷重Wと比例することを見出した。同じ指数は弾性シリンダーの接触に適用される。

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'平久江'訳

 私たちはそれゆえにこれらの状況下で予測するだろう。式3.29 実際、良い調和がこの関係とともにあるとわかるけれども、垂直応力の指数はいつもわずかに3分の1よりも少ない。図3.31(b)のグラフの傾きはおよそ4分の1であり、違いはおそらく接点の周辺の塑性流動の存在のためであるが、けれどもそれは圧倒的に弾性的である。垂直荷重における摩擦係数が似て依存することは硬く滑らかな基材に対する球状ポリマーの重い垂直荷重の接触にみられる。

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'渡辺(紘'訳

 ポリマー摩擦において、この構成要素の原因となっている凝着は、主に弱い結合力(例えば、水素結合やファンデルワールス力)から生じ、また、材料の大部分において、ポリマー間の内部凝着の原因でもある。その力の相対的な大きさは、ポリマーの表面エネルギーや基材という観点から説明されるかもしれない。極性のないポリマーの表面エネルギーは普通、20〜30mJ/uであり、一方で、極性のあるポリマーの表面エネルギーは、その2倍に至る値までをとる。極性をもつポリマーは、それゆえに、より強い凝着を示す傾向がある。凝着によって形成された接合部は、金属の摩擦の原因である凝着に対して、多くの類異性を示す。接合部の損傷は、境界面というよりはむしろ母材で生じる傾向にある。しかしながら、とても限定された接合部の成長だけが生じ、金属の広い接合部の成長を連想させる高い値のμは、ポリマーでは決して観測されない。

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'渡邉(陽'訳

 硬い相手面に対して摺動する多くのポリマーは、ポリマーの検出可能な膜を相手面に転写する。  転移膜のふるまいと構成は、そのポリマーの摩擦と摩耗の重要な要因となる。  一旦転移膜が形成されると、その次にポリマーと基材の構成とは無関係で類似した素材の層との間で相互作用が起こる。ポリマーをさらに摺動すると、材料を転移膜に加えることによってポリマーが摩耗し続けることがある。  相手面への界面結合は、しばしば、ポリマー自体の母材内のものよりも強いので ポリマーの滑り摩耗は5.11節でさらに議論される。

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'淺田'訳

 剛性スライダと硬質基盤との間に膜を配置することによってポリマーの薄膜の特性を調べることができる.十分に高い負荷で摺動が生じると,実際の接触面積は見かけ上の面積と等しくなり,測定された摩擦係数とポリマーの母材サンプルのせん断降伏強度の独立した測定から予想された値とを直接比較することができる.これはおおよそ一致した.摩擦係数は荷重に依存する.なぜならポリマーの降伏応力は金属とは異なり,応力の静水圧成分に強く依存するためである.せん断降伏応力τは,加えられた静水圧Pによって次のように変化する. (3.30)式 ここでτ0とαは特定のポリマー定数である.剛体表面間に挟まれた薄いポリマー膜の場合,P=W/AおよびF=τAである.したがって(3.31)式のようになる.

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'津守'訳2

 従来の機械的試験でτ0とαの値が測定された時、十分な合致が移着膜から得られたポリマーのμとこの方程式から計算されたポリマーのμとの間に見られる。方程式3.31から、摩擦係数は静水圧の増加(それゆえ垂直荷重の増加)に伴って減少することが予測され、これは移着膜をもつポリマーの場合、実際に観察される事がわかる。とても高い圧力中の場合、そのμの値はαになる傾向がある。もしPをそのポリマーの母材の硬さとすると、方程式3.31は多くのポリマーの母材のサンプルの摩擦の予測もまたわかる。

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'渡邉(陽'訳2

 高密度ポリエチレン(HDPE)とポリテトラフルポリエチレン(PTFE)は他のものよりも著しく低い摩擦係数を示す、そして固体潤滑剤および軸受材料として重要な用途を有する。  それらの分子構造は、大きいまたは極性側を有さない非分岐鎖、弱い分子間結合および高度な結晶化と線形性によって特徴付けられる。  これらのポリマーは相手面上に転移膜を形成するが、引き続いて同じ方向に摺動することが、バルクポリマーと膜との間の界面で起こり易く、摩耗率が低くなる  清浄な硬質基板上での最初の摺動の摩擦係数は特に低くはなく(一般的にμ=0.2か0.3)、転移膜の厚さはマイクロメートルの長さをもつ。  滑りが進行するにつれて、摩擦係数ははるかに低い値(恐らくPTFEの0.05倍低い)に低下する。 転移膜ははるかに薄くなり、摺動方向に平行に強く配向した分子鎖を含む  この挙動は、図3.32のガラス上でのHDPEスライドについて示されている

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'淺田'訳2

 同じトラック上のスライダの同じ方向のその後の摺動の場合,摩擦は低いままである.スライダが回転(反転)すると,スライダと移着膜との間の分子配列を破壊し,摩擦および摩耗率が実質的に上昇する

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