第10回英文輪読05月17日

'青山'訳

アーチャード摩耗方程式は、摩耗係数Kを介して摩耗の重要度を説明する貴重な手段を提供するが、材料除去の特定のメカニズムを支持するかまたは拒否するためにその有効性を使用することはできないことを忘れてはならない。我々が見てきたように、摩耗係数はいくつかの解釈に開放されており、研磨摩耗による材料除去において、全く異なる初期仮定から同じ形式の方程式を得られることが第6章に示されている。すべり摩耗における材料除去および実際に観察されるKの値の広い範囲を招く実際のメカニズムについて、以下の節で検討する。

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'岸'訳

金属の摺動摩耗において一般的に観察されるいくつかの重要な特徴は、黄銅の摩耗の研究によって説明することができ、われわれはこのセクションで詳細に検討する。

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'金籐'訳

真ちゅうの硬く、滑らかな表面に対する滑りと連動するα/βの挙動は複写可能であり、 研究者達によって今も詳細に研究されている。真ちゅうのピン(銅59%、亜鉛39%、鉛2%)の硬質のステライトリングに対する滑りと連動したα/βの磨耗率を図5.7に示すがそれらは垂直加重の関数である。また、プロットされた点はピンとリングの間の電気接触抵抗を表し、それらから金属接触の大きさを計算することができる。ステライトのような硬質の金属の対抗面に対し、特にこの実験においてはヘキサデカンの存在ありきで実験が行われているが、ここで明確な流体膜が形成されず、完全な乾燥状態下での実験とほとんど同じ結果になることが報告されている。

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'笹原'訳

速さスペクトルの反対側で、摩擦熱は境界面温度を上げます、酸化が急速でマイルド磨耗が再び支配することができるような点まで、そしておよそ8m/s以上の速度で、この平面の磨耗率は再び急落します。 スライドする速度による磨耗率の上昇は、(それは高速で遷移を先行する)重要で、摩擦熱にも起因します;これらの熱軟化が真鍮に起こります。結果としてシビア磨耗率まで増加する。 この影響と強化された酸化率(それはより高い速度でマイルド磨耗への遷移を引き起こします)が強調されるだろう。これはスライド境界面の平均局所温度のために起きる、より高い『フラッシュ』熱にではなく、これは凹凸接触で起き、EP潤滑油添加物の作用でおきることが重要である(第4.6節を参照)

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'佐藤'訳

遷移以下での低い荷重での摩耗領域は,しばしばマイルド摩耗と呼ばれ,遷移より高いレートへの移行はシビア摩耗と呼ばれる.これらの用語は明らかに曖昧かつ主観的ではあるが有用な金属の摺動摩耗の分野に関して十分に明確に定義されており,広く採用されている.

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'鈴木(翔'訳

マイルド摩耗は、主に酸化物である細かく分割された摩耗粉(粒径が一般的に0.01マイクロメートルから1マイクロメートル)によって特徴付けられる。 磨耗した表面は比較的滑らかになる。 対照的に、シビア磨耗はより大きな金属粉の破片が生じる、それはおそらく20から200マイクロメートルの大きさであり、1つ1つが裸眼で見ることができるかもしれない、そしてそれ相応の粗い面が生じる。 2つの状況間の主な区別は屑の性質と100かちょうど1000の要因によって異なった磨耗率にある。 10-2から10-3までの無次元の磨耗係数を持った重度の磨耗による磨耗率はほぼいつも非常に高いから工学的な用途では完全には受け入れられていない。Kが一般的に10-5から10-4より小さい値をとる無潤滑下のマイルド磨耗の磨耗率でさえ様々な状況下に耐えられないかもしれない。

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'田村'訳

マイルド摩耗とシビア摩耗との間の変化は、滑り接触の性質の変化に起因する。シビア摩耗の状態では、より硬い相手面の摩耗はとても小さく摩耗粒子は黄銅である。広範囲の金属接触が接触の実領域全体に低電気接触抵抗によって示されるように存在する。

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'松井'訳

 これらの断片は板状になる傾向があり,ほかの大きさと比較すると厚さが薄い.鉄表面にいったん固着すると,これらの粒子はさらなる加工硬化をおこすので,鉄の上の黄銅変質層はピン表面の代位部分よりも強い.それゆえに変質は弱いほうの境界面の欠落によってピンからリングへと優先的に起こる.摩耗の第二段階は変質層からの塊の分離であり,おそらくは層と表面下にある鉄のつながりが,周期的に何度も荷重がかかって局所的に弱くなっているときに起こる.図5.9はこのようにして除去された摩耗粉の粒子を示す.変質層を構成するのは,はっきり見える破片である.

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'山田'訳

次の段落では機械的応力、温度および酸化の影響についてさらに議論する。 領域WおよびXでは非常に重要になるにもかかわらず領域UおよびVでは、熱効果は無視できる程度である。高負荷および摺動速度(領域W)では、摩擦損失が非常に高く、界面からの熱を除去するためには熱伝導があまり効果的でなく、溶融が起こる。これは低い摩擦係数につながるが(セクション3.5.5参照)、溶融層内の粘性力はエネルギーを損失させ続け、摩耗は急速かつ激しく溶融した液滴の形で金属が除去される。この摩耗の極端な形態は例えば砲弾の駆動バンドが砲身に沿って摺動するときに生じる。滑らかな外周を有する急速に回転する円板によって材料を切断する摩擦切断のプロセスにも使用される。         

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'鈴木(風'訳

硬い鋼の上の真鍮の滑りの穏やかな摩耗における詳細な理論は,以下の連続的な事象を示す.この過程は短時間周期における激しい摩耗から始まり,その間中真鍮の層は鋼の対抗面に移着する.連続的な激しい摩耗の場合とは対称的に,この層はピンの表面に逆移着する.その理由としてはおそらく酸化物粒子の堆積によってその面が硬化するためである.真鍮の移動層と鋼の間の接点では,層とピンの間よりも弱くなり,逆移着層はそれゆえに優勢になる.逆移着の過程は,元の移着層が鋼と戻ってきたピンによって取り除かれるまで継続する.ピンの面において,逆移着をした真鍮と酸化物の複合層とこの点で一致する.また,鋼の相手面には酸化物の膜を抱える.酸化物はそれの中に合同し面の層のピンを強化する,それはまた低いせん断強さを接点で供給し低摩擦を与える.

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