このページではトライボロジー研究室の昨年度の研究内容について書かれています.


大学院生募集

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Research

過去の研究内容

昇華型熱転写プリンタに関する研究
printer

昇華型熱転写方式は,サーマルヘッドの発熱量を変えることで連続階調の印刷が可能です. そのため,フォトプリンタの印刷方式として採用されています. この方式では,サーマルヘッドにてインクリボンを昇華紙に加圧・加熱することで,熱せられた染料を昇華紙中に拡散させます.


染料拡散メカニズムの解明

筐体の小型・省電力化のためには,現行よりも更に小さいトルクのモータで昇華紙やインクリボンを搬送する必要があります. 従いまして,サーマルヘッドの押付けを弱くし,サーマルヘッドとインクリボンの間や昇華紙とプラテンゴムの間に生じる摩擦力を小さくすることが求められます. しかしながら,弱い押付けで印刷を行うと,カスレが生じてしまう問題があります. 本研究では,染料と昇華紙の間の真実接触面積にて染料が拡散していると考えました. 真実接触面積と印刷濃度の関係について検討した結果,正の相関関係があることを明らかにしました.


サーマルヘッドの接触解析
analysis

華紙へのインクの拡散と接触圧力の間には重要な関連性がありますが,サーマルヘッドの発熱体の位置を圧力の高い位置に配置することができれば効率のよいインクの拡散が可能になります. しかし,このサーマルヘッドの接触圧力分布,また接触圧力が印刷品質に与える影響ということについてはまだ十分に解明されていません. 本研究では十分な圧力下で印刷が行えるサーマルヘッドの取り付け範囲の解明を目的としています. そこでサーマルヘッドの圧力分布を有限要素法により解析します. また,サーマルヘッドの接触領域を実験により求めます. この解析と実験により得られた結果を比較検討し,サーマルヘッドの取り付け範囲を求めます.


カスレの解明

これまでの研究で,加圧力を低く設定すると十分な真実接触面積が得られないために,カスレが生じることがわかっています. 一般的にカスレは官能的に評価されます. しかし,測定者により結果が異なるため,定量的な評価が求められています. そこで本研究では,カスレの定量化に向けて,人間の視覚特性を考慮したフラクタル次元,官能評価およびOD値の比較検討を行っています.