Research
過去の研究内容
微細に集光したレーザ走査によるピンポイントレーザ治療装置の開発
レーザの医療分野での応用は多岐にわたっています. 皮膚科における治療では,皮膚のあざや血管腫などの母斑を取り除くためにレーザが取り入られています. 治療のために適切な波長のレーザは正常な皮膚と比べるとメラニンやへモグロビンの多い母斑に選択的に吸収され熱破壊をおこします. しかし,治療のためのレーザは熱拡散により著しく正常組織を損傷させないが,母斑は破壊するというような2つの相反する条件が求められます. 私たちはレーザのスポット径を小さくすることがこの問題解決の手助けになることを見いだし,この新しい観点で治療機器を開発しています. シュリンクフィッタで組み立てられたレンズユニットを持つこの機器は広い走査幅でよく絞られた焦点を結ぶことができます.
高周波・671nmレーザ治療装置の検討
あざやほくろに見立てた刺青をラットに施し,刺青にレーザ照射実験を行います. 波長671nmのレーザを用いることで,皮膚深部まで治療可能な装置の開発が可能であると考えています. また,高周波数レーザの使用により,治療時間の短縮が可能となります.
刺青除去用レーザピンポイント治療方法の研究
現在,レーザの医療分野への応用は多岐にわたっており,皮膚科及び形成外科外来においては,主にほくろやあざおよび刺青除去のために使用されている. 刺青を入れる人の割合は年々増加しており,それに応じて刺青治療の需要も増えている. 今までの刺青除去治療では瘢痕等の副作用を生じる可能性は低いが,さらに皮膚の深い場所にある刺青を低侵襲で治療できる装置の開発が急務となっている. 私たちはレーザ光を微細に集光し,刺青に選択的に照射し,それを機械制御で自動的に走査することがこの問題解決の手助けになることを見いだし,この新しい観点で治療機器を開発している. シュリンクフィッタで組み立てられたレンズユニットを持つこの機器は広い走査領域で微小なレーザスポットを得ることができる.
高周波・スポット径30μmレーザ治療装置の研究
刺青をラット背部に施し,刺青患部にレーザ照射治療実験を行う. 光の深達性の高い,波長1064nmのレーザを用いることで皮膚深部まで治療可能であると考えている. また,高周波数レーザの使用により,治療時間の短縮が可能となる.
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