第09回英文輪読06月15日

'飯詰'訳

 もし、半角α(図3.7)を持つ硬い円錐型の突起が板の表面を滑ると、それに取って代わる(=それを表している?)タンジェント方向の力はある流動圧力になるだろうが、それは私たちが表面材料の押し込み固さHとして受け取っており、そのHは溝の断面積によって掛けられ (3.9) となる。 突起によって支えられる垂直加重は (3.10) として与えられる。 掘り起こし項による摩擦係数は、ゆえに、 (3.11) となる。 突起が半角αのくさびとしてみなされる平面ひずみモデルは、よく似た方法で (3.12) のような結果をもたらす。 これらの関係は、巨視的モデルの突起はやわらかい金属表面を横切って引きずられるという実験の証拠によって支持されている。

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'伊藤'訳

 実際の表面の傾きは、ほぼ常に10°未満であり、したがって、式3.11および3.12から、Uは約0.1未満であると予想される。 したがって、我々は単純なモデルから、より柔らかい摺動の硬質金属であっても、耕起と付着の両方からの寄与を表す摩擦係数は0.3程度を超えてはならないと結論づける。耕起による寄与を無視できる同じ材料の対向面に対して摺動する金属の場合、Uはわずかに0.2のオーダでなければならない。

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'佐藤'訳

 図3.1に載っている金属の潤滑のないすべりでの実験値μをみると,測定値は実際は一般的にこれらの推定値の数倍になることがわかる. この不一致はとても大きいので他の効果が役割を果たす必要があります. ふたつのそのような効果が著しく目立っている.加工効果とジャンクショングロウス.

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'竹島'訳

 上記で開発された単純モデルでは、材料は一定の流動応力を有すると仮定される。 しかしながら、ほぼすべての材料がある程度歪み硬化していますが、垂直荷重は突起の接合部のすぐ近くからある程度の距離をおいた塑性流動によって支えられているけれども、 接合部自体は著しく加工硬化し、これはHのそれと比較してsの相対値を上昇させる傾向があるだろう。 それゆえに、この現象は定量化が困難だけれども、加工硬化はμを増加させる傾向があります。 おそらくより重要なのは接合部の成長の影響であり、それは次のセクションで考察する。

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'津守'訳

 単にそのモデルの特徴を述べると、私達は真実接触面積が垂直荷重だけによって決定すること、それは接線方向の力によって影響を受けないことを考えている。実はこれは、かなりの過度な単純化です。その金属が可塑的に変形するまたはしないかどうかは垂直応力とせん断応力の両方を考慮した降伏条件式によって決定する。単純な図はそのモデルに降伏条件式を組み込むことが著しく影響することを示している。

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'平久江'訳

 図3.8は金属の材料の厚い板が剛平面表面に対して積まれていることを示し、とても理想化された形状の突起接触を示す。 (a)にある厚い板内部のみの材料要素は垂直応力p0による一軸の圧縮と仮定しそしてそれが降伏点にあると推定でき、そこから金属の間のほとんどの突起接触が塑性であることがわかる。 正接(せん断)荷重がそこで突起接合部に(b)として適用されるとき、材料要素は追加のせんだん力τを経験する。 降伏点にある金属にとって、要素上の通常荷重は値p1へと減るにちがいない。 もし垂直荷重を一定であるならば、そこでは接触領域が増大するはずであり、現象はそれ故に接合部増大として知られている。

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'渡辺(紘'訳

 P0, P1 そしてτ間の関係は、降伏条件によって決定される。トレスカ条件において、せん断応力の臨界値で塑性流動は起こる。そのときの関係式は、 (3.13) であり、フォン・ミーゼス降伏条件式では、 (3.14) となる。

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'渡邉(陽'訳

 式3.13または3.14を使用するかどうかは重要ではありません。なぜなら両方とも同じ定性的結論を導くため。  式3.13についてこれらを調べてみましょう。垂直及びせん断応力は3.15式と3.16式で与えられる。 ここで、Aは真実接触面積である。ここでのFは接線力であり、そしてFは、滑りが実際に起こっていることを必ずしも意味しないことに注意する。 式3.13を代入して3.17式を得ることができる。

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'淺田'訳

 死荷重下での典型的な摺動実験では,Wは一定であり,p0は材料の性質である.(圧縮における降伏応力)真実接触面積はせん断力が増加するにつれて増加する.また,μの瞬時値であるF/W比も着実に増加する.

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'飯詰'訳2

 このモデルには成長過程を制限するものが何もない。理論的には、その見本全面積が実際に接触している間は(成長し)続けることが可能であり、摩擦係数はとても大きな値に到達する。ある状況下で、金属の真実接触面積の増大は本当に長い間続くことができる(3.5.2章を見てください)。しかし、ほとんどの実践的な場合では、材料の延性によって、そして弱い(=薄い?)界面薄膜の存在によって制限されてしまう。もしモデルが母材のせん断強さよりも小さいせん断応力で壊れるだろうと仮定すれば、私たちは弱い界面の効果をモデル化することができる。そうすると、タンジェント方向の力の最大値は (3.18) で与えられ、摩擦係数は (3.19) である。

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'伊藤'訳2

 バルクアスペリティ材料のせん断降伏応力がτ0のときトレスカ降伏条件は 式3.20 μの式を導出できるようになりました。 界面がバルク材料と同じ剪断強さを有する場合、式3.21は、接合部の成長が無限であるため、μが無限になることを示す。より弱い隙間については、μは有限であり、τが落ちると急速に降下する。界面剪断強度に対するμの依存性を図3.9に示す。

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'佐藤'訳2

 母材より10%だけ弱い境界面は,μを約1に減らすのに十分であり,一方で母材の強度の半分の境界面ではμはおよそ0.3まで落ちる. もし境界面がとても弱ければ,そのときμは 極めて低い値をとりうる. 境界面強度が簿財の10分の1のときμは0.05となる.

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'竹島'訳2

 弱い界面膜は非常に限定された接合部の成長をもたらす。そして私達は本質的に予期するでしょう。方程式3.21から予測されるμと同じ値を。接合部の成長をまったく考慮していないモデルから。 そのような理論は容易に発達できる。:もし私たちが図3.8における理想化された突起がせん断長さτiの弱い膜によって切り離されると推測すると、その時、その、摩擦力はその膜のせん断長さによって決定される。 (3.22) そしてその垂直荷重は、突起の容積における塑性流動応力によって支えられます。 (3.23)

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'津守'訳2

 それゆえ私達は次の式を予測する μ=F/W=τ_i/P_0 (3.24) もしτi<<τ0ならば方程式3.21は同じ単純な形状になる。そして方程式3.20はp0とτ0に関連付けられる。 方程式3.24はそれが摩擦減少方法として提案されてから重要なものとなっています。もし低いせん断力の材料の薄膜が二つの表面の間に介在させることができたなら、その時のその摩擦係数は低下するだろう。この原理は潤滑の働きの基礎となっている。このことについては第4章で考察していく。そしてそれはジャーナル軸受の材料の設計に利用されます。(第9.4節)

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'平久江'訳2

 図3.8に示された厚い板のような突起の図はとても理想化されていて、そしていくつかの試験は突起の変形により良いモデルを供給し続けている。突起は真実接触表面に関係し球、円錐、あるいはくさび形突起部によってより正確に近づく。すべてのこれらの場合にとって塑性圧迫の結果として垂直応力は塑性変形を起こすのに必要であり板の摩擦のない圧縮における垂直応力よりも高くなるだろう、そして前の項で提唱された論は修正が必要である。

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'渡辺(紘'訳2

 ボーデンとテイバーは、彼らが一般的な形状の突起を扱えるように、式(3.13)のより一般的な形を導入することによって簡単な修正を行った。その一般的な式は、 (3.25) であり、aは数値因子で、経験的に決定され、約12の値をもつ。この式を適用した場合の結果というのは厳密でなく、本質的に、前の節で記述された単純化モデルの結果と同じである。特に、式(3.21)は数値因子の導入によってのみ修正される。

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'渡邉(陽'訳2

 より単純化された理論の結果と質的に一致した結果になる異なるアプローチは剛塑性平面と剛性楔形突起の接触の塑性理論によって分析する。 これは多くの材料の接触のかなりの単純化でもある。しかしそれにもかかわらず、モデルは、摩擦および摩耗のプロセスについてのいくつかの貴重な見方を提供する

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'淺田'訳2

 図3.10は変形可能な平面(剛塑性)に対して負荷したときの剛性くさびの挙動のスリップラインフィールドを示す.純粋に通常の荷重下では,硬度試験のようにくさびは一定の深さに面を押し込むだろう.せん断力が重ね合わされると,くさびはさらに面に沈み,材料の突起を先に押し,接触面積を増加させる.これが接合成長である.最終的に,横方向の力がさらに増加すると,くさびの連続的な接線方向の動きが生じるだろう.定常すべりに対応するこれらの条件下では,材料の突起はくさびより先に押し込まれる.2つの極端な場合を考えてみましょう:くさびと基板の間に完全な凝着が生じるものと,凝着がないもの.

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